006 木挽町よしや「守破離」

「守破離」(しゅはり)。

茶道に限らず、
日本の伝統文化の中でよく語られる言葉です。

まずは「守」。
教えられた型を、徹底して守る。

次に「破」。
型を理解した上で、少しずつ自分なりに工夫する。

そして「離」。
型から離れ、自然体になる。

とても美しい流れですが、実際はそんなに簡単ではありません。

和菓子づくりも同じです。

最初は、教わった通りに炊く。
火加減も、時間も、順番も、一つも変えずに守る。

「自分らしさ」を出そうとすると、だいたい失敗します。

小豆は正直です。
理解していない自由は、すぐに味に出る。

だからまずは、守る。

守るというのは、窮屈なことではありません。
むしろ、安心して挑戦できる土台をつくることです。

長く続けていると、少しずつ見えてくることがあります。

今日は湿度が高い。
今日は豆が柔らかい。
今日は火をほんの少し弱めよう。

それが「破」です。

型を壊すのではなく、型の内側で呼吸をする。

そしていつか、無理に何かをしなくても、
自然に最適な手が動く瞬間が訪れる。

それが「離」なのだと思います。

けれど実際は、守と破を行き来する毎日です。

離に到達したと思った翌日、また守に戻ることもある。

それでいい。

大切なのは、近道を探さないこと。

日曜日の朝に読む言葉として、
あえて言うなら、

焦らなくていい。

月曜日が来る。
また型を守る一日が始まる。

それもまた、修行ではなく、積み重ね。

今日も一歩。

今日も、
日日是好日。

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