「守破離」(しゅはり)。
茶道に限らず、
日本の伝統文化の中でよく語られる言葉です。
まずは「守」。
教えられた型を、徹底して守る。
次に「破」。
型を理解した上で、少しずつ自分なりに工夫する。
そして「離」。
型から離れ、自然体になる。
とても美しい流れですが、実際はそんなに簡単ではありません。
和菓子づくりも同じです。
最初は、教わった通りに炊く。
火加減も、時間も、順番も、一つも変えずに守る。
「自分らしさ」を出そうとすると、だいたい失敗します。
小豆は正直です。
理解していない自由は、すぐに味に出る。
だからまずは、守る。
守るというのは、窮屈なことではありません。
むしろ、安心して挑戦できる土台をつくることです。
長く続けていると、少しずつ見えてくることがあります。
今日は湿度が高い。
今日は豆が柔らかい。
今日は火をほんの少し弱めよう。
それが「破」です。
型を壊すのではなく、型の内側で呼吸をする。
そしていつか、無理に何かをしなくても、
自然に最適な手が動く瞬間が訪れる。
それが「離」なのだと思います。
けれど実際は、守と破を行き来する毎日です。
離に到達したと思った翌日、また守に戻ることもある。
それでいい。
大切なのは、近道を探さないこと。
日曜日の朝に読む言葉として、
あえて言うなら、
焦らなくていい。
月曜日が来る。
また型を守る一日が始まる。
それもまた、修行ではなく、積み重ね。
今日も一歩。
今日も、
日日是好日。
